シートベルトやチャイルドシートの本質を理解しない大人たち

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いきなり偉そうなタイトルを付けてしまいました。でも、あえて言わせていただきます。「シートベルトやチャイルドシートの必要性を理解していない人が大勢いる」と思わざるをえないのです。

後部座席での痛ましい死亡事故

先日も、非常に痛ましい死亡事故がありました。ご遺族の心情を考慮し、あえて当該報道記事の引用や紹介はしませんが、事故の概略は、後部座席でお母さんに抱っこされていた幼児が、単独衝突事故の際の衝撃で、母親とフロントシートの背もたれに挟まれて亡くなったというものです。

あまりに痛ましい事故です。亡くなったお子さんに哀悼の意を表しますが、ご遺族の悲しみを思うと、掛けるべき言葉が思いつきません。

 

 

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あっという間に装着できる「命綱」を自ら放棄する人たち

この事例を挙げるまでもなく、交通事故は毎年おびただしい件数が発生し、日本国内では年間4千数百名が、事故後24時間以内に命を落としています。しかし、シートベルトやチャイルドシートをきちんと使用していれば、事故による傷害を大幅に軽減でき、亡くなる人ももっと減るはずです。

ご存知のように、シートベルトは3点式が世界標準となっています。3点式シートベルトはボルボ社が発明したものです。3点式は従来の2点式と比べ、ベルトの圧迫による乗員へのダメージが最小限に抑えられる点に加え、簡便かつ安価で製造できるのが特徴です。ボルボ社は、この素晴らしい発明を自社の利益追求のために独占しておくのではなく、人命尊重の観点から特許を無償公開したことは、美談として語り継がれています。

ボルボ社が特許を無償公開してまで、世界中に素早く広めることを熱望したシートベルト。あっという間に装着でき違和感もありません。これほど簡単で頼りになる「命綱」はそうそうありません。にもかかわらず、これを締めない人が大勢います。これは命綱の使用を自ら放棄しているようなものだと思います。

車外放出で踏み潰されるほどの危険を自ら呼び込むに等しい

「運転するときは必ず締めるよ」「助手席に乗るパートナーも必ず締めるよ」という人は多いと思います。では、後部座席ではどうでしょう。私の経験上、締めないという人が圧倒的に多いです。私の知人や仕事関係者と自動車(自家用車やタクシー)で移動することが時々ありますが、ほとんど全員が後部座席ではシートベルトを締めません。私がシートベルトを締めようとすると、「心配性なんだね」と言われたこともありますし、「事故しても前に飛び出ないから大丈夫(前席の背もたれがあるからということでしょう)」という人もいました。

そこで私は、「事故したらシートや同乗者に激突して大けがする」「最悪の場合はガラスを突き破って車外に放り出される」「車外で別の車に踏み潰されるかもしれない」といった危険性を話したこともあります。半ば議論になってしまい、「ベルトを締めないのは、自ら危険を呼び込むに等しい愚行だよ」と言ったこともあります。そうすると「はいはい分かった分かった。あんたは俺の運転が信用できないんだな」と不機嫌になられてしまったこともあります。

シートベルトを締める理由や動機が間違っていないか?

でも、やはり間違っていると思うのです。後部座席でシートベルトをしないという行為そのものが間違っているのはもちろんです。それ以外にも間違いがあると思うのです。それは、「運転時や助手席同乗時にはシートベルトを締める人が、シートベルトを締めている意味」に関してです。

なぜそう思うのか。「前席ならシートベルトを締めるのに、後部座席だとシートベルトを締めない」ということは、シートベルトを締めない場合の危険性をきちんと理解していない、あるいはシートベルトを締める理由を間違って認識しているとしか思えないのです。

シートベルトを締めずに事故に遭えば、車内の各部や同乗者に身体が激突し、窓ガラスを突き破って車外に放出される恐れがあることを理解していれば、前席では締めて後席では締めないという選択肢はありえないと思います。

恐らく、前席だけで締める人の場合は「シートベルトを何となく漫然と締めている」のか、あるいは「シートベルトをしていないのをお巡りさんに見つかったら怒られるから」といった本質から外れた理由や動機で締めているのではないかと思えるのです。

 

 

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「命綱」を締めることがカッコ悪いですか?

一般的に、高所作業員は必ず命綱を付けます(但し、とび職の方々などは除きます)。それは、万が一の事故を予見しているためです。そこに疑問を挟む余地などありません。しかし、自動車への乗車は、十分に事故が予見できるにもかかわらず、シートベルトを締めないことが常態化しているのは、やはり何かがおかしいです。

とりわけ、後部座席ではシートベルトは不要と思っている人も大勢いるようですし、ましてや「カッコ悪い」とさえ思っている人もいるのが実情です。前述した高所作業員は、命綱を付けることがカッコ悪いと思うでしょうか。思わないですよね。

ならば、なぜ危険性が伴う点では同じである自動車の乗車中に、命綱であるシートベルトを締めないのでしょうか。シートベルトが付いていない車や座席ならば仕方がありません。でも、きちんとシートベルトが装備されているのに使用しないのは、理解に苦しみます。

シートベルトを我が子に装着させない親を持つ子供たちが不憫

もう一点、強調しておきたい点があります。それは、シートベルトやチャイルドシートをきちんと装着しない親に育てられた子供の不憫さについてです。前席で両親がシートベルトを締めているのに、後部座席では子供が跳ねて遊んでいる(しかも走行中に!)車を時折見かけます。子供は無邪気で楽しそうです。

しかし、私はこれを児童虐待じゃないかと思います。なぜならば、いつ遭遇してもおかしくない交通事故の危険性、しかも大けがや死亡につながりかねない重大な危険性を、親御さんが自らの子供に課しているのに等しいからです。

親がシートベルトの必要性を理解し手本を示すべき

「こんなことになるなら、子供にシートベルトを締めさせるべきだった」「チャイルドシートを使っておくべきだった」と後悔しても遅いのです。まずは、親が前席のみならずどの座席に乗る場合でもシートベルトを締める必要性を深く理解し、自ら率先して手本を示すとともに、チャイルドシートやジュニアシートの使用を徹底することで、子供にもシートベルトの大切さを体感させ覚え込ませることができます。

そうすれば、万が一の事故の際に子供の命を守ることになりますし、子供が成長してからも、幼いころから身につけた習慣として、抵抗なくシートベルトを締め、それを新たに産まれてくる我が子にも適用するという好循環をもたらすと思います。

小さな命を突然の事故で失うことのないよう、「前席」ではなく「全席」でのシートベルト着用、あるいはチャイルドシート・ジュニアシートの適切な使用を一人でも多くの人に実践していただきたいと心から願います。

 

 

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