GY-HM200の最新ファームウェアに見るJVCケンウッドの良心

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私はJVCケンウッドのGY-HM200というビデオカメラを愛用しています。 ケンウッドが満を持して投入した4K業務機です。ただ、この機種にはやや詰めが甘いのではと気になる点がいくつかあります。それを簡単にご紹介したいと思います(※条件さえマッチすれば、驚くほど鮮明な高画質映像をもたらしてくれる機種である点は強調しておきたいと思います)。

色収差と感度不足に悩む場面がある

GY-HM200のレンズはF1.2を標榜しており、スペック上は明るいレンズで頼りになりそうなのですが、適度に絞らないと周辺部に色収差がけっこう目立ちます。1240万画素のCMOSセンサーは高感度を謳っていますが、実際の感度はF5.6相当で、薄暗がりや夜間はゲインアップしないと映像が暗いです。

しかも、ゲインアップにより暗ノイズが目立ちますので、ゲインアップはできれば9dbまでに抑え、やむを得ないときでも15dbまでに抑えるべきカメラだと個人的には思います。つまり、せっかくの明るいレンズなのに、開放寄りだと色収差が目立つので、その対策として絞らないといけないし、絞ると今度は感度が足らずにゲインアップしなければならず、ゲインアップすると画質が悪化する…という負の連鎖になるのがちょっと残念です。

 

強い青色光源を浴びると映像が汚れる現象

ソニーなどの一部のCMOS単板機種で問題点と指摘されている「強い青色光源を浴びると映像が汚れる」という現象が、GY-HM200にも内在していました。YouTubeにはGY-HM200および海外専用モデルの弟分であるGY-HM170による不具合の映像が、海外ユーザーによってアップされています(英語では「Purple Mud」と表現されています)。

実は私も、講演を撮影した際に、パワーポイントのスライドを映すプロジェクターの光源により、講師やスクリーンが不自然な紫色に変色する現象に遭遇しました。さすがにこれでは業務に使うのは危険すぎると考え、それ以降はプロジェクターを用いる現場の撮影からGY-HM200を外しました。それとともに、JVCケンウッド社に対して、ファームウェアアップデートによる改善対応をお願いしたい旨を要請しておりました。

JVCケンウッドの業務機は、GY-HM200だけでなく、先行するGY-HM600シリーズや800シリーズにおいて、頻繁にソフトウェアバージョンアップを繰り返し、どんどん進化&改善していくという特徴を持っています。そのため、この不具合が改善してもらえるのではないかと待っておりました。

ファームウェアアップデートで見事に改善!

そして、2017年1月16日に、ファームウェアアップデート(V0305)が発表され、その中に「カラーマトリクス設定ナチュラルモード追加」という内容が盛り込まれました。メーカー側の説明によると「標準より明るく自然な色合いのカラーマトリクスを追加しました。舞台照明などの強い単色光源下での撮影に効果的です」とのことで、実際に先日恐る恐るですがプロジェクタースクリーンを用いる講演会での撮影に久しぶりにGY-HM200を投入しました。結果は良好で、プロジェクターの光の当たった箇所が紫色で汚れる現象は起きませんでした。

まだアップデート後に複数の現場や撮影環境に投入したわけではないので手放しでは喜べませんが、JVCケンウッドはユーザーからの改善要望を真摯に聞いて対応してくれる会社だなと改めて実感した次第です。販売後のバージョンアップが一切ない製品や、あってもごく限られた回数という製品が多い中において、JVCケンウッドの業務用機に対する姿勢はとても良心的だと思います。

もちろん、不具合を最初から解決してから製品として世に送り出すべきではないのかという考えも成り立ちます。一方で、スマートフォンやアプリケーションなどが、発売後に何度もアップデートを重ねる事例からも明らかなように、発売してからバグフィックスや機能追加を図っていくのは、珍しいことではありません。しかも、サービスセンター送付方式ではなく、ユーザー自身が手軽にアップデートをできるようにする仕組みが提供されているのは、非常に利便性が高いと私は思います。

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生産完了後の機種もアップデートでフォローする面倒見の良さ

実は、この機種だけでなく、GY-HM600/GY-HM650も2017年1月16日にバージョンアップが発表されていました。後継機種のGY-HM620/660の登場により生産完了となった機種にもかかわらず、引き続きバージョンアップ対応する姿勢は非常に好感が持てます。

V0408 暗所でのオートフォーカス精度改善、その他性能改善

併せてHM650は「富士ソフト社製セルラーアダプター(モデル:FS020U)に対応」

                 (出典:JVCケンウッド製品ウェブサイト)

 

YouTubeにはGY-HM200/GY-HM170の投稿動画がたくさんアップされていますが、海外ユーザーによる投稿レビューが主体で、日本国内のユーザーの投稿や実機でのレビューはあまり上がっていないようです。2015年2月のデビューから丸2年となりますが、ネット上のレビュー記事(特に日本語のものは)も少ないため、どんな長所や短所のある機種なのかがいまいち見えにくいのではないかと思います。

今後、当方所有のGY-HM200によるレビューを投稿していきますので、ぜひご覧ください。

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GY-HM200のサンプル動画を新たにアップしました

[4K]大雪の白川郷合掌造り集落の映像(GY-HM200)

GY-HM200の画質の長所と短所をサンプル画像と共に紹介します

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